こんにちは。フリーランス管理栄養士のちひろです。
管理栄養士のフリーランスの方や、副業としておすすめされる仕事のひとつに「特定保健指導」があります。
「スケジュールが自由」「報酬が高い」など、働きやすさもあって人気の仕事。
実は私もこのお仕事をしていました。…が、出産を機に辞めてしまいました。
特定保健指導を始めてみてメリットもあったものの、デメリットが上回ってしまったのが辞めた理由です。
特定保健指導は働いている人の少なさから、どのような仕事かわかりにくい部分が多いと感じています。実際に働いてみて、働く前に知りたかったことがたくさんある…と思いました。
「特定保健指導をはじめてみようかな?」「気になるけど、実際どうなのかな?」といった方の参考になるように、私が感じたメリット・デメリットをお伝えします。
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目次
業務委託の特定保健指導とは?
特定保健指導のことが気になっている方はすでにご存じかと思いますが、
「業務委託の特定保健指導」は、会社から雇用されずに行う仕事です。
大手だとSOMPOヘルスサポート株式会社、株式会社ベネフィット・ワンなどの会社があります。
これらの会社と「業務委託契約」を結び、1件○円といった形で依頼を受けて業務を行う、というのが主流です。
雇用されないことで、働く時間や場所が自由である、仕事量の調整がしやすいといった魅力がある一方で、
社会保険(健康保険)に加入できない、収入が安定しづらいといった側面もあります。
どんな方が働いているかというと、
フルタイムで働くフリーランス
扶養の範囲内で働くフリーランス
本業やパートとの掛け持ち(副業)
などさまざま。
最近では特定保健指導の仕事をしている管理栄養士さんをTwitterでお見掛けすることも増えてきている印象です。
特定保健指導を始めたワケ
メリットとデメリットをお伝えする前に、まずは私が特定保健指導を始めたワケについてお話させてください。
理由①収入源の安定
私は普段、管理栄養士ライターを主な仕事としています。ライター業でもある程度の収入がありましたが、別のお仕事(特定保健指導)を始めることで、さらに収入を安定させたい気持ちがありました。
フリーランスは収入源を分散させるのが大事。
これは、収入源が1つだけだと、もしそこからお仕事がもらえなくなった際に収入がゼロになるリスクがあるからです。
収入をまったく別の分野に分けることで、安定できたら良いなぁという考えがありました。
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理由②栄養指導がしたい(人と話したい)
ライター業は楽しく「天職だ!」と思う一方で、誰とも話さない、フリーランスあるあるの孤独と戦っていました。
ちょうどコロナ渦だったこともあり「人と話したい…」という気持ちは強くなる一方。
そんなときに目に入ったのが特定保健指導の仕事。
私はもともと栄養指導や栄養相談が好きで、だれかの健康を支える管理栄養士の仕事は本当に大好きでした。
「誰かのためになって、管理栄養士の仕事ができて、フリーランスの孤独がちょっと解消されて、収入にもなるなんて最高!」
この考えにたどり着き、特定保健指導の仕事を始める流れとなりました。
私が感じた特定保健指導のメリット
実際に特定保健指導を始めてみて「やってよかった!」と思うところはたくさんありました。
メリット①特定保健指導はやっぱり楽しい
特定保健指導を始めてみて、やっぱり楽しい!という気持ちを再確認できました。
未経験で特定保健指導を始めた方は、初めは緊張の連続…なんて話も聞きますが、私は幸いにも経験があったこともあり割とスムーズに始められました。
特定保健指導の対象には、やる気がある方、ない方、いろんな事情がある方など、さまざまな方がいます。
結果が出る方も、出ない方も人それぞれですが、健康ってその方の一生を左右するもの。
ほんの少しだけでも健康のお手伝いができる仕事は、やっぱりやりがいがあって楽しいです。
メリット②「対面面談」は報酬が高い
特定保健指導の仕事は「面談〇円/件」「電話〇円/件」と細かく報酬が決められています。
中でもとくに報酬が高いのが、直接お会いして面談する対面面談の仕事。
会社によってさまざまですが、対面面談は1件5,000円前後と高めに設定されていることがほとんどです。
アポイントがうまく取れ、1日に何件も面談を行えれば数万円の報酬にも。
「外に出られて、人と話せて、やりがいもあって、報酬も貰えてやった~」という気持ちに心の底からなれます(笑)
【辞めた理由】ここが合わなかった…デメリット
メリットはあったものの、デメリットを強く感じる部分が多かったのが正直なところです。
こちらはプライベートな話なのですが、私はこの仕事を始めてしばらくして妊娠。出産前に「休会」し、産後に「再会(再開)」という方法もあったのですが、迷った末に「退会(辞める)」という選択をしました。
退会(辞める)に至ったデメリットをいくつかお伝えします。
デメリット①オンライン面談の報酬が安すぎた
コロナ渦。
対面面談が減り、オンライン面談の需要が増えるのは当然の流れではありますが、なんと言っても報酬が安すぎる。
移動があること以外は対面面談と仕事量は変わらないのに、1,000~2,000円/件まで報酬がガクっと下がります。
アポイントを取り、面談をし、報告書を記入しても1,000~2,000円ほど。
オンライン面談はスマートフォンやパソコンを使って行いますが、慣れない方には操作方法を伝えなければいけないこともありますし、接続不良で面談が中断してしまうこともありました。そういったトラブルでいくら時間がかかろうとも、1,000~2,000円。
時給にすると、1,000円を切る計算になることも。
お金がすべて、とは言いません。でも、時給1,000円を切っていたらフリーランスは食べていけない…。やりがいはあるけど、ボランティアではない…。
効率良く仕事をする&数をたくさんこなせば収入に繋がりますが、私はこの部分をかなりのデメリットに感じていました。
(私は辞めてしまいましたが、今後報酬面が改善されることを強く望んでいます)
デメリット②仕事量が安定しなかった
特定保健指導の仕事は繁忙期と閑散期があり、仕事量にばらつきがあります。たくさんお仕事を貰えることもあれば、全然お仕事が来ないことも。
もちろんそのことは理解して始めたのですが、予測できないことでライター業との兼ね合いを難しく感じるようになってしまいました。
特定保健指導の仕事ができるようライターの仕事を調整したのに、特定保健指導の仕事がない!ということが度々起き…。
と思えば「え、一気に何十件も依頼がきた~!?」ということもあり、もやもや…。
(もちろん依頼がきた仕事を断ることもできますよ!)
私は特定保健指導よりライター業を優先したい気持ちが強かったため(会社には伝えていました)、思っていた以上の仕事量のアップダウンをストレスに感じてしまいました。
そして仕事を続けていくうちに、ライターの仕事のお声掛けをいただくことが増えたため、産後はライター業に絞って仕事をしようと決心したのも退会の理由のひとつです。
始める前までは「仕事量を調整しやすい」ように思えましたが、このような業務委託の仕事ではコントロールしにくいな、と強く感じました。
*特定保健指導の会社を複数掛け持ちすることで仕事量を安定させる、といった働き方もありますので、ここはデメリットばかりではないのかな、とも思います。
ほかにも…
ほかにも、アポイントの電話がつながらなくて大変!こわい人にあたっちゃった!継続サポートが思っていた以上に大変!!など、ちょいちょい大変なことはあります。これは仕事をするうえでは避けられないかなぁ、と思います。私はそこまでストレスに感じることはなかったです。
またスタッフを取りまとめる責任者の方がいるのですが、その方との相性も大事!とも聞きます…。人によっては、このあたりのこともデメリットに挙がるかもしれません。
紹介したデメリットに感じる部分は人それぞれですので、あくまで一例として考えて貰えると幸いです。
特定保健指導の仕事…やめておいた方が良い?
ここまで読むと、特定保健指導の仕事はやっぱりやめておこうかな?と思ってしまった方もいるかもしれません。
でも、以下のような場合ならおすすめできるかも?ということを挙げてみます。
・扶養内で働くので仕事量が少ない、またはバラつきがあっても問題ない
・特定保健指導の仕事にフルコミットできる(掛け持ちなどをして仕事量を確保できるので、その分収入に繋げられる)
・本業をしており、副業として行いたい
また、ほかの仕事が見つかるまで、軌道に乗るまで、といった形で仕事をされる方もいるのかな?と思います。
会社によっては「電話サポートだけ」「オンライン面談だけ」といった働き方が選べる場合もありますので、会社選びを慎重にされるのも良いかもしれません。
私は長く働いたわけではないので、Twitterでほかの管理栄養士さんのお仕事の様子をチェックしてみるのも良いかも。
自分がしたい働き方を考えることが大切
私の場合、仕事は楽しかったものの、続けるうちに自分の働き方に合わないなぁと感じてしまいました。出産がきっかけとは言え、辞めてしまい会社に迷惑をかけてしまったことは申し訳なく思っています。自分がしたい働き方をしっかりと考えるのが大切だと痛感しました。
特定保健指導の仕事を辞めた後は、在宅でできるライターの仕事を中心にフリーランスとしての活動を続けています。
もうすぐ丸5年になり、収入も安定するようになりました。子育てしながら自宅でできるお仕事なので、ありがたいな、と思って続けています。
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